時おり、鬼のように読む

本屋が大好き、ゆるふわOLの読書感想日記です。ネタバレを大いに含みます。

「シコふんじゃった。」/周防正行監督

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さっそく「読書」感想からしれっと外れてしまいましたが…
先日、《逗子海岸映画祭》で上映されていた「シコふんじゃった。」がとても良かったので!
1992年公開。監督は「Shall we ダンス?」(これも面白い!)が大変有名な周防正行さんです。

この映画祭は、ビーチに建てられた大きなスクリーンで皆で映画を観る、という趣向なんですが、当日はお祭りのゲストとして出演者の竹中直人さんがいらしてたんですね。
昼間からDJブースでトークしたり、上映直前はスクリーン前で鼻歌を披露したりと会場を大変沸かせてくださいました。なので、スクリーンに竹中さんが映ると心なしか観覧席が暖かいムードに包まれたりしました。(笑)
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ざわざわ…

映画は終始とても落ち着いたムードで、いっそ淡々とも思えるくらいのスピード感でストーリーがサクサク進んでいきます。
人物は誰もが個性的で長所も短所もとても魅力的に描かれていて、どのシーンも面白かったです。

ヒロイン役の清水美沙さんはいつもとってもきれいで、バーで肩を出した姿はほんとに色っぽかったし、相撲部に来るシーンはいつも清潔感があって男子と混じって私もドキドキしました。
怒るシーンも美しかった。
教授役の柄本明さんは、たまに出るひと言が本物の教授のようで、これも違う意味でドキッとしました。(笑)
「君は学校に何しに来てんだ」「色々やってくれるな、最近の学生は」など…
田口浩正さん扮する田中が「強くなりたい」とこぼした時の先生の表情。
先生の中でも何かが変わった瞬間ですね。すごくいいシーンです。
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音楽。穴山教授の実家に合宿しにいく場面で「悲しくてやりきれない」が流れます。
なんでこの曲にしたんだろう?
曲調は本当にぴったり(青い空とこの曲!)ですが、歌詞は気にしなかったのかな…と思いきや、ここで春雄が振られてしまうんですね。
彼の気持ちに沿わせた選曲でもあるのかなあと勘繰ってしまいました。
「林檎の木の下で」もほんとに可愛くてすこし間延びしていてこの映画にぴったり。

竹中直人さんは…ほんとに相撲が好きそうで可愛かったです。(笑)
リーグ戦で惨敗した皆が一転して相撲を続けることになり、モッくんにまわしを締めている時の嬉しそうな竹中さんの顔!
頭捻りや内無双の説明を得意げにして。
清水美沙さんを前にすると中学生男子みたいに固まったり。
新歓で土下座する竹中さんは、すごくカッコ良かった!…と私は感じました。
潔さが男らしい。
あと、おなら。(笑)
笑いすぎて死ぬかと思いました。

モッくんは精悍として本当に格好良かったです。何も言葉がないくらい。
ライバル校の主将、倉高と対峙した時の静かで澄んだ目が。
塵手水(お相撲さんが試合の前に両腕を広げるやつ)、とっても綺麗でした。

他にも書きたいことはあったけど(スマイリーの英語の発音の良さとか←嘘です。)、長くなってしまったので…
最後に、友人が撮った映画祭の写真を。
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楽しい時間でした。
すてきな映画です。